HAMAYAという会社
HAMAYAは、MOGAMI、武蔵ホーム、いちご不動産と並ぶHAMAYAホールディングス傘下の事業会社です。商材として主に扱っているのは、アルミ樹脂複合サッシ、樹脂サッシ、ペアガラス、トリプルガラスなどを用いる窓や玄関ドアを筆頭に、インテリア建材(室内ドア、床、階段)、住宅設備機器(システムバス、システムキッチン)、エクステリア(ベランダやテラス、カーポート、門扉、宅配ボックス、フェンス)、外装材(壁材、屋根材)などです。
グループ会社全体としては建築に関わる全てをカバーしていて、その中でもさらにHAMAYAでは”家を作るための部品”をメーカーから仕入れています。それら部品を提供するお客様先は建築関係の会社であることが多く、購入された土地に新しく住宅を建てるフルオーダーや、すでに建設された戸建て住宅や分譲マンションなど、オーダーの内容はさまざまです。作業領域として、部品などのモノの販売をするだけでなく住宅の工事も必要になる場合、当社以外のグループ会社を総動員してサービスを提供します。ユニットバスやキッチンの取り付けを求められた際には、HAMAYAがグループ会社、武蔵ホームの取り付けサービスと共に販売をするといったようなことが可能です。
HAMAYAの歴史
第一次世界大戦中、それまでイギリスやベルギーから輸入していた板ガラスが戦禍で入手困難になったことを受けて、1907年に旭硝子が日本初の板ガラス工場を作り、国産板ガラスの開発を開始しました。創業者小池正次郎は元々横浜板硝子という輸入板ガラス商社で働いていましたが、国産板ガラスの開発から10年ほど経った頃、社長から板ガラスの輸入商社が役割を終えるタイミングで「これからは東京で自分の店をやりなさい」と命を受け、HAMAYAの前身である「濱屋小池正次郎商店」を新宿の地で開業することとなったのです。
初めは板ガラスだけで商売していましたが、時代の流れを受けて徐々に板ガラス以外の取り扱いを始めます。「住宅用窓」というと昔は木枠で出来たネジ式のものが一般的でした。しかし昭和38年の
住宅用アルミサッシ登場以来、当社が日本で初めて板ガラスとアルミサッシを用いた住宅用窓の販売を始めます。当時アルミサッシを使っていなかった日本の住宅にサッシを普及させるためにアルミサッシの必要性を説得して採用してもらいました。街のガラス屋、建具屋、材木屋などがお客様です。
次にお風呂、キッチン、ユニットの建具などの商材も取り扱って頂けるよう提案をしました。
多くのお客様に受け入れていただき、新宿から西側に向けて扇の形に支店展開をしてまいりました。
戦争や関東大震災などの大きな被害に見舞われるたびに、住宅はその機能を進化させてきました。
生活様式の変化と環境に適応する形で、少しずつ住宅は良いものへと進化していくのです。
もちろん戦争が終わった後も、住宅は変わり続けます。昔に比べて健康寿命が伸びた現代において、曽祖父母世代の家を継ぐ機会は珍しくありません。しかし、二世代前の住宅に今の人が快適に住めるでしょうか?ベッドが普及し箪笥がなくなり、食事が多様化、エアコンや床暖房も当たり前になりました。
太陽光発電やコージェネレーションというエコの関心も高まっています。ライフスタイルの変化に合わせて住宅はどんどん建て変わっていくので、一回建てたらおしまいというわけにはいかないのですね。
時代が進むにつれ、需要はどんどん変化していきます。
そこに新しい需要が生まれるからこそ、私たちがお手伝いをする。そのようなやり方で、これまでやってきました。
HAMAYAの現在
経営理念について
グループ全体の企業理念は「人の役に立つ協働パートナーとしてソリューションを提供し、永く社会に貢献する」。100年以上の歴史の長い会社なので、各代の社長が大事にしてきた言葉をまとめたVALUEというものがあります
VALUE
- 1. 人財育成
- 2. 今日の利益より明日の利益
- 3. CHANGE is CHANCE
- 4. Try and Error
- 5. 生産性向上
- 6. 働きやすい職場づくり
- 7. 正しい時に正しい処理を
まずは人を大事にしましょう。長い目で見て行動しましょう。変化を恐れずに行きましょう。怖がってやらない方が怖いので挑戦しましょう。試行錯誤をしましょう。パワハラなどがなく安心して働ける環境で成果を出しましょう。「後でやろうと思っていた」「お客様と値引きの約束をしたことを関係者に伝え忘れていた」などがないよう、絶対に間違えないようにと業界人が何年もかけてやってきた決まったやり方に添いましょう・・・そういった思いがこめられています。
また「五常の精神」というものもあります。
私の父は、若いときに「提案する浜屋ガラス」というコンセプトを打ち出しました。今まで通りのやり方でいいというお客様に対して「こちらの新しい商品を使ってみてください、こんなに良いものですから」と提案をするやり方を重要だとしている時代でした。それに対して二代目社長小池惠は「働きかける浜屋ガラス」を提唱。”相手から声をかけられるのを待つのではなくお客様やメーカーや部下に自分から働きかけていく。お客様にはこちらから質問をしないと話をしてもらえないし新製品を手に取っていただくこともできない。部下にも上司の方からコミュニケーションを取ってあげないと言いづらいことも言い出しにくい。停滞することなくとにかく働きかけていく。”・・・その時に掲げられたのが、「五常の精神」です。提案する時には、相手の耳に痛いことも言わなくてはならないこともあります。その時、謙虚にお客様に接する心構えとして設定されました。
五常の精神
- 一、常に誠意を持って接しよう
- 一、常に熱意を持って接しよう
- 一、常に親切な心を持って接しよう
- 一、常に謙虚な心を持って接しよう
- 一、常に感謝の心を持って接しよう
お客様からの評価
営業をきちんと行う、納期をしっかり守るなどの当たり前のことを徹底しているところは、お客様に評価していただいていると思います。商材を運び込む前に必ず電話で先方に「今から行きます」と確認の連絡をするなどのきめ細やかな”当たり前”を積み重ねることが、信頼に繋がっているのではないでしょうか。建築は部品点数が非常に多く、携わる人数も膨大なので、早めに注文をしたり、トラブルがあったら正直に報告したりといったチームワークが重要となってきます。また、安く請け負うよりも、きちんと約束通りに納めるということが大切な業界でもあるので、そういったことも心がけています。
扱っている商品が多く、メーカーからの信頼も高いので、何かあった時でもメーカーと協働することができるのも強みです。ご紹介からお取引を開始するお客様もかなり多いです。建築業界では監督さんがいろんな会社を渡り歩くことが多く「前の会社でHAMAYAが使いやすかったからまた使ってみよう」と言ってもらえることもよくあります。選ぶのはお客様なので、数多くの企業の中からHAMAYAを選んでいただけるようにすることが重要だと考えます。
成長理由
成長理由はズバリ、変化を恐れないことだと思います。第一次世界大戦という世界的な変化の中で生まれたこの会社は、度重なる災害にも負けず、情勢が変わったらすぐにそこに乗っかるということを大切にしてきました。人間は変わるのを怖がるものですが、自分から勇気を持って行くことで、物事を自分の視点から正面切って見据えることができます。
もう一つは社員の成長。社員研修は各社員に実施しているものの、それ以上に社員は自分たちで勉強しています。3Dプリンターを買ってきた社員が排水ザルを作ってみたらお湯で溶けてしまったり、マスク留めを作ってみたら思いのほかかゆいということがわかったり(笑)。止まることなく働き続ければ、全てのことが勉強になります。
スティーブ・ジョブズが大学を辞めてこっそりカリグラフィの授業に潜り込んだことが、パソコンを作るときの肥やしになったという話があります。後から何が生きてくるかは分からないので、自分の興味があることをどんどんやっていって欲しいと思っています。
HAMAYAの未来
昨今、“2050 カーボンニュートラル“という炭素を増やさない取り組みが謳われています。生活する上でエネルギーは使わざるを得ないですが、せめて住宅や部品においても何か環境問題に寄与できないか?と考えるのは成長するためのエンジンになるのではないでしょうか。
例えば、断熱性の高い住宅にすることで暖房の温度を1度下げることができます。交通事故の死者数はピーク時の16000人から現在4000人に減ったと言われていますが、実はお風呂での事故死(住宅内の事故)が現在16000人なんです。事故死の原因はお風呂が寒いことが関係しており、寒い浴室から暖かいお風呂に入ると血圧の急激な変化にヒートショックを起こして気を失ってしまったり、体が縮こまることで転んで頭を打ってしまったりします。それゆえ、温度のバリアフリーはとても大事なのです。床温度と天井温度の差が3度未満であるとか、壁温度と空気の温度が変わらない、できるだけ家全体を普段生活している部屋と同じ温度にしておくなどそういったものが私たちの目指しているバリアフリーです。断熱性の良い住宅を提案することで、今後の健康寿命を伸ばしていきたいと考えています。
また、東京の家の全ての家の屋根に太陽光パネルをつけなくてはならないとも考えます。会社のビルの屋根で太陽光発電ができるとすれば、区役所などに電力を提供することができます。そうすると、区は「この公園はグリーン電力で全てまかなっています」などとアピールすることができますよね。電力を買ってもらえて会社もハッピー、区もグリーン電力を促進することができてハッピー。そのようなマッチングはまだ法制度が追いついてなく難しい面もありますが、これからのエネルギーのことを考える時にこういったアイデアは不可欠です。
何十年も後のことを想定することは、家を建てる上で重要です。建築に関わっている以上、常に未来のスタンダードのために、できる限りハイスペックにしていかなくてはなりません。こんなに高性能のものが必要なのか?と思われるかもしれませんが、住み始めるのは今でもこれから必要になってきます。HAMAYA単独でできることは限られてくるかもしれませんが、グループ全体として、人の困り事を解決できるようなアイデアをどんどん出し、新しい事業にしていきたいと思っています。
HAMAYAは今後もたくさんの建築に携わっていき、多くの人に役立ちたいです。「当社とお付き合いすると良いサービスを提供できます」と自信を持って言えるからこそ、一生懸命邁進しています。出来る限り一緒に良い家を建てたい、良いものを作っていきたい・・・そのような思いでお客様と日々真摯に向き合い、未来を見据えていきたいと考えています。